素敵だなぁと思ったファッションを自分に取り入れてみても、なんだかしっくりしないことってありませんか?
そんなときは、自分のボディラインに合っていなかったのかもしれません。自分のボディラインの特性を知れば、似合う服が見つけられて、スタイルアップの方法もわかります。本記事では、骨格診断を自分で行う方法と、50代・60代女性の着こなしのポイントを骨格のタイプ別にご紹介します。
そもそも、骨格診断とは?
骨格診断は、ストレート・ウェーブ・ナチュラルの3つの骨格タイプに分類します。
この3つの骨格タイプは、生まれ持った「ボディラインの特徴」や「肌の質感」をもとに診断するので、体重や年齢の変化にかかわらず一生変わらない診断結果となり、ファッションコーディネートに役立てることができます。
骨格診断では、自分のボディラインに似合う服のデザイン・素材などがわかるので、骨格タイプに合った服装にすると次のような効果があります。
- 垢ぬけた印象になる
- スタイルアップして見える
- 本来の魅力が引き出される
セルフ骨格診断チェックリスト――自己診断の方法をわかりやすく紹介
一生変わらず上記のような効果が期待できる骨格診断。自分がどの骨格タイプ(ストレート・ウェーブ・ナチュラル)に該当するのか気になりませんか?
ここで、骨格タイプを自己診断してみましょう。
正確な診断結果を導き出すには、質問に答える際、自分の思い込みを外して客観的に捉えて直感で回答するのがコツです。
それでは、次の質問1~9に答えてみましょう。あとから振り返ることができるように、回答はメモなどで残しておいてください。
質問1 体の特徴
ボディラインは、どちらかというと
A 厚みがある、グラマラスなメリハリボディ
B 厚みがなく華奢な曲線ボディ
C 骨、関節がしっかりしたスタイリッシュボディ
質問2 腰
腰(ウエストのくびれ)の位置は、どちらかというと
A 高い
B 低い
C 普通
質問3 首や鎖骨
首や鎖骨の特徴に最も当てはまるものは?
A 身長と比較してどちらかというと短く、鎖骨は目立たない
B 身長と比較してどちらかというと長く、鎖骨は細く目立つ
C どちらかというと太めで筋が目立ち、鎖骨は太く目立つ
質問4 手と足
手や足のバランスで最も当てはまるものは?
A 身長のわりに小さい
B 身長とバランスが取れている
C 身長のわりに大きい
質問5 太ったときの体型
お肉がつきやすい場所(太ったときの体型)は、どちらかというと
A 上半身(二の腕や肩まわり)のお肉が気になる「リンゴ型」
B 下半身(お腹やお尻まわり)のお肉が気になる「洋ナシ型」
C どちらかというと太りにくく、太るとしたら全体的に大きくなる「バナナ型」
質問6 得意なファッション
得意なファッション(周りの方から褒められるファッション)は?
A スッキリとしたシンプルなファッション
B 華やかでソフトなファッション
C ラフ&カジュアルで作りこまないファッション
質問7 得意なトップス
得意なトップスのデザインや素材は
A ネックでシンプルなデザインのハリ感のある上質な素材
B フリルやリボンなど装飾がある柔らかな素材
C オーバーサイズやスポーティーなデザインで、ラフで素朴な素材
質問8 苦手なファッション
苦手なファッション(自分で似合わないと思うファッション)は
A 重ね着、首の詰まったデザインの服、オーバーサイズの服、チュニックやざっくりしたニットなど
B かっちりした着こなし、ハードな質感の服、メンズライクでカジュアル服、シンプルで装飾の無いデザインの服など
C 身体のラインがわかる服、シンプルなデザインの服、エレガントで甘い着こなし、薄く手やわらかな素材など
質問9 得意なアクセサリー
よく使う(似合う)アクセサリーは
A シンプルなデザインのネックレス、大ぶりでぶら下がらないイヤリング(ピアス)
B 華奢で光る素材や小さいモチーフが着いたネックレス、小さめで揺れるイヤリング(ピアス)
C 見栄えのする大ぶりで長めのネックレス、大ぶりで揺れるイヤリング(ピアス)、フープイヤリング(ピアス)
診断結果
1~9の回答を集計してみましょう。
Aが多かった方は 「ストレート」
Bが多かった方は 「ウェーブ」
Cが多かった方は 「ナチュラル」となります。
ストレートの特徴
ストレートタイプの特徴は次のとおりです。
- 身体に厚みがある
- 全身のシルエットにメリハリがある
- 首は短め
- 鎖骨は小さくて目立たない
- バストの位置は高い
- 膝の位置は高い
- 膝下は細い
ウェーブの特徴
ウェーブタイプの特徴は次のとおりです。
- 身体に厚みはない
- 華奢で、ボディラインが曲線的
- 首は長め
- 鎖骨は細く出ている
- バストの位置は低め
- 腰の位置は低め
- 膝下は太め
ナチュラルの特徴
ナチュラルタイプの特徴は次のとおりです。
- 骨と関節がしっかりしている
- 全体的にフレーム感がある
- 首は太め
- 鎖骨は太く大きい
- バストの位置には個人差がある
- 手足は大きめ
- 膝の皿が大きめ
骨格診断の結果は、自分で思っていたボディラインの特徴と一致していましたか?
よくわからなかったという方は、ご家族やお友達と質問3の首や鎖骨の特徴を確認すると、骨格タイプの診断がつきやすくなります。
骨格タイプ別!50代・60代女性のおしゃれのコツとは
診断結果の骨格タイプの得意なファッションが自分の好きなファッションと一致しているかどうか、各タイプのおしゃれのコツを見ていきましょう。
骨格タイプを知ることで、スタイルアップして見せるコーディネートや、好きだけど苦手な(骨格タイプで似合わないとされる)アイテムを似合いやすくする素材の選び方などがわかります。
【ストレートタイプ】着こなしのポイント
ストレートタイプにおすすめのファッションテイストは「シック・クラス感」です。
身体に厚みがあり立体的でグラマラスなストレートタイプは、スッキリとしたシンプルなファッションが似合います。ただし、重ね着やオーバーサイズのおしゃれは着太りして見える場合もあるので気をつけましょう。
のラインを強調する「Iライン」のシルエットをつくるのがスタイルアップのコツです。
ストレートタイプにおすすめのアイテムは次のとおりです。
選ぶ際のポイント | 例 | |
トップス | 上半身をスッキリと見せるもの | オーソドックスなシャツ・ ハイゲージニット |
ボトムス | 太ももを強調せず 膝下をきれいに見せるもの | タイトスカート・ センターシーム入りのパンツ |
素材 | ハリ感がある上質な素材 | コットン・ウール・レザー |
柄 | メリハリの効いた大きくはっきりとした柄 | 大きめの花柄やドット・ 太めのボーターやストライプ |
立体的なボディラインで膝下が細くまっすぐなストレートタイプは、シンプルなデザインの服が得意です。スカートやワンピース丈は、細くまっすぐな膝下を強調する、膝丈がおすすめです。
基本的にパンツスタイルが得意なストレートタイプ。特にセンターシーム入りのパンツなら、太もものむっちり感をカバーしてくれて、きちんと見えも叶います。
折り返しのないスッキリとしたハイネックはストレートに似合う襟元です。身体にフィットしすぎないトップスは、着太りせずにストレートタイプの体型をスタイルアップして見せてくれます。
細すぎず太すぎず、ジャストフィットのストレートパンツはストレートタイプの得意アイテムです。天然素材はしっかりとしたハリがあり、ストレートタイプにぴったりの素材です。
首元をすっきり見せてくれるノーカラーのコートもおすすめです。ストレートタイプは、ノーカラーのVネックの中でも深めにカットされたVネックが特に似合います。シャンブレーのような上質で高級感のある素材も得意です。
【ウェーブタイプ】着こなしのポイント
ウェーブタイプにおすすめのファッションテイストは「ソフト・華やか」です。
骨が細く華奢な身体のウェーブタイプは、装飾的でエレガントなファッションが似合います。ただし、下半身に重心があり、マキシ丈のスカートやワイドパンツは着太りして見える場合もあるので気をつけましょう。
細いウエストを強調するフィット&フレアな「Xライン」をつくるのがスタイルアップのコツです。
おすすめのアイテムは次のとおりです。
選ぶ際のポイント | 例 | |
トップス | 上半身が寂しくならないもの | デコラティブなブラウスやカーティガン |
ボトムス | 下半身が軽やかに見えるもの | フレアースカート・スキニータイプのパンツ |
素材 | ソフトでふわっとしたフェミニンな素材 | シフォン |
柄 | 色のコントラストが弱い小さい柄 | 小花柄・細いストライプ・小さな水玉やアニマル柄 |
華奢な上半身に比べ下半身にボリュームが出やすいウェーブタイプ。ボトムは、エレガントなデザインで柔らかい素材のものがよく似合います。
広がるボトムスが得意なウェーブタイプですが、ロング丈のワイドパンツは下半身のボリュームを悪目立ちさせてしまうことも。細身パンツとボリュームのあるトップスを組み合わせるのがおすすめです。
下半身に重心があるウェーブタイプは、トップスをショート丈にするとバランスが取れてスタイルアップします。クルーネックや柔らかな素材も似合います。
フリルなど装飾のあるデザインが得意なウェーブタイプは、フレアスカートも似合います。
華奢なウェーブタイプは、上半身が寂しくならないようにフリルやフードなどのデザインがあるトップスやアウターがおすすめです。厚みのない骨格には、キルティング素材なども着ぶくれすることなく似合います。
【ナチュラルタイプ】着こなしのポイント
ナチュラルタイプにおすすめのファッションテイストは「カジュアル・ラフ」です。
しっかりとした骨格でフレーム感のある身体のナチュラルタイプは、ラフ&カジュアルな作りこまないファッションが似合います。ただし、身体のラインが出る服は骨っぽさを強調してしまうこともあるので気をつけましょう。
ルーズなシルエットや、上半身よりも下半身にボリュームがある「Aライン」をつくるのがスタイルアップのコツです。
おすすめのアイテムは次のとおりです。
選ぶ際のポイント | 例 | |
トップス | 首元が大きく開かない、 ゆったりとしたサイズ感のもの | オーバーサイズのシャツやローゲージニット・ ロングカーディガン |
ボトムス | カジュアルでリラックス感のあるもの | マキシ丈スカート・ワイドパンツ |
素材 | 素朴な天然素材 | コットン・ウール・リネン・デニム |
柄 | 色のコントラストが弱い カジュアルな柄やエキゾチックな柄 | チェック・ストライプ・ボーダー・ボタニカル |
骨格がしっかりしていて体の輪郭が強いナチュラルタイプ。重ね着やオーバーサイズの服といった、体の輪郭の強さを緩める着こなしが得意です。
ナチュラルタイプは、下半身に重たさのあるコーデが骨格とのバランスが良いのが特徴です。パンツは、ワイドシルエットやフルレングスなどがよく似合います。
ワンピースやチュニックにも、ワイドパンツを合わせて下半身に重たさを加えてみましょう。
骨格がしっかりとしているナチュラルタイプは、ビッグシルエットやレイヤードスタイルがスタイリッシュに決まります。
オーバーサイズやざっくりとした質感が得意なナチュラルタイプは、ダメージ加工や色落ち加工がされたデニムもおすすめです。だらしない印象にならず、洗練されたカジュアルスタイルを楽しめます。
作り込まないラフなファッションが似合うナチュラルタイプの足元は、スニーカーが似合います。ローカットもハイカットも、どちらも得意です。
まとめ
ボディラインの特徴から診断する骨格のタイプについてご紹介しました。
好きだけど着るとしっくりしないというアイテムは、骨格タイプで苦手なアイテムだったのかもしれません。苦手なアイテムを自分に似合わせるためのヒントとして骨格診断を活用して、自分のボディラインの特性を活かすおしゃれを楽しみましょう。これからのお買い物にも、ぜひお役立てください。
川島彩子
プロフィール
カラーコーディネーター/イメージコンサルタント
PlusColor代表
インポートブランドのショップスタッフ時、人それぞれに「似合う色」「デザイン」がある事を知り「色」と「ファッション」について専門的に学び独立。
現在は、カラーコーディネーター育成や、企業、地方自治体等が主催するファッションセミナーやショップスタッフへの研修を多数行い、受講者には、自分に似合いT・P・Oにあったアイテムを選べるようになった、と定評がある。