顔映りの変化を客観的に分析して導き出すのがパーソナルカラー(似合う色)です。今回は、ご自身のパーソナルカラーを知りファッションへ活用する方法を紹介します。
パーソナルカラー診断って?
パーソナルカラー(似合う色)診断とは、自分の持って生まれた「肌」「髪」「瞳」などの色素と調和する色・なじむ色の傾向を分析することです。
パーソナルカラーを活用すると、
・顔映りや顔色が良く見え、健康的で若見えする
・自分の色素や雰囲気になじんで、よりよい印象になる
・買い物の失敗が減り、服のコーディネートがしやすくなる
などの効果があります。
パーソナルカラー診断の方法とタイプ別の特徴
ここで、パーソナルカラーを簡易的に自己診断する方法をご紹介します。
次の9つの質問について、A~Dのうち最も当てはまるのはどれか答えてみましょう。
あとから振り返ることができるように、回答はメモなどに残しておいてください。
【質問】
質問1. 日焼けをすると?
A: 日焼けしやすく冷めるのも早い
B: 赤くなりなりやすく、すぐに冷める
C: 日焼けしやすく、小麦色になる
D: やや赤くなり、その後、黒くなる
質問2. 素肌の色と質感は?
A: 明るめ。黄みのあるツヤ肌
B: やや明るめ。頬はピンク系できめの細かい肌
C: やや暗め。黄みのあるマットな肌
D: 明るめ(頬はピンク系)もしくは暗め(頬は血色を感じにくい)。ハリ肌
質問3. 髪の地毛の色は?
A: 明るいブラウン系
B: ソフトブラック
C: 暗いブラウン系~ブラック
D: ブラック
質問4. 髪質は?
A: 細くツヤがある
B: 髪質は細く柔らかい
C: ハリがありツヤは控えめ
D: 硬くて艶がある
質問5. 瞳の色は?
A: 色が薄くブラウン系
B: 赤みがかったブラウンや薄い黒色
C: ダークブラウン系
D: 真っ黒
質問6. 白目と黒目のコントラスト(境目)と、瞳の印象は?
A: コントラストははっきり。キラキラとした瞳
B: コントラストは柔らかい。ソフトな印象
C: コントラストは弱い。落ち着いた印象
D: コントラストははっきり。眼の印象は強い
質問7. しっくりするチークやリップの色は?
A: コーラル・オレンジ系
B: ピンク・ローズ系
C: ブラウン・サーモン系
D: ローズ・ボルドー系
質問8. よくつけるアクセサリーの色や質感は?
A: ゴールドでキラキラしたツヤ感あり
B: シルバーやプラチナで光沢感控えめ
C: ゴールドでマットな質感
D: シルバーやプラチナでツヤ感あり
質問9. 周りの人から、よく言われる第一印象は?
A: 親しみやすい、明るい、キュート
B: 優しい、エレガント、上品
C: 穏やか、落ち着いている、シック
D: クール、華やか、シャープ
【診断結果】
質問1~9までの回答を集計してみましょう。
Aが多かった方は「春」
Bが多かった方は「夏」
Cが多かった方は「秋」
Dが多かった方は「冬」
メイクカラーを選ぶ際、「イエローベース/ブルーベース」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。
イエローベース/ブルーベースは、パーソナルカラーに由来しています。
「春」「秋」はイエローベース、「夏」「冬」はブルーベースに該当します。
イエローベースは色に黄みが感じられる暖かみのある色、ブルーベースは色に青みが感じられるクールな色を指します。
スプリング(春)タイプの特徴
Aの回答が多かった「スプリング(春)」タイプの方は、明るくてキュートいつまでも年齢を感じさせない若々しいタイプです。
似合うカラー | イエローベース 黄みと温かみのある色の中でも、明るくクリアな色。色とりどりのブーケのような、明るく活き活きとした印象の色 |
似合うアクセサリー | ゴールド、光沢感 |
似合うメイクカラー | ピーチやコーラルなど、オレンジ系のくすみのない色 |
似合うファッション | コントラストのある配色。 柄は、チェック・ボーダー・ストライプなど |
サマー(夏)タイプの特徴
Bの回答が多かった「サマー(夏)」タイプの方は、ソフトでフェミニン、女性らしい装いが似合うタイプです。
似合うカラー | ブルーベース 青みのあるクールな色の中でも、淡く柔らかい色。スモーキーでヤサシック穏やかな印象の色 |
似合うアクセサリー | シルバー、プラチナ系、マット感 |
似合うメイクカラー | 淡いピンクやローズクォーツ、ベリー系などのピンクや赤のソフトな色 |
似合うファッション | まとまりのある配色。 柄は、水玉・小花・ストライプなど小さく細かいものなど |
オータム(秋)タイプの特徴
Cの回答が多かった「オータム(秋)」タイプの方は、落ち着いた大人のムードの持ち主です。ゴージャス、シックな装いが似合うタイプです。
似合うカラー | イエローベース 黄みと温かみのある色の中でも、深みのある色。 秋の紅葉に見られる豊かで落ち着きのある色 |
似合うアクセサリー | ゴールド系、マット感 |
似合うメイクカラー | サーモンやディープオレンジなどのオレンジ系やブラウン系のダークな色 |
似合うファッション | まとまりのある配色。 柄は、ヒョウ柄・迷彩柄・ペーズリーなど柄の輪郭が曖昧なもの |
ウィンター(冬)タイプの特徴
Dの回答が多かった「ウィンター(冬)」タイプの方は、都会的でスマートな印象です。モノトーンが地味にならずに格好良く決まるのがこのタイプです。
似合うカラー | ブルーベース 青みのあるクールな色の中でも、鮮やかな色か、とても薄い色。シャープでスタイリッシュな印象の色 |
似合うアクセサリー | シルバー、プラチナ系、光沢感 |
似合うメイクカラー | ローズやワインなどの青みのあるピンクや赤系。アイメイクを強調したいときは口紅の色みは控えめに |
似合うファッション | コントラストのある配色。 柄は、大きい柄がワンポイントとして入ったもの(基本的には無地がおすすめ) |
【パーソナルカラーのタイプ別】50代・60代女性に似合う春色
あなたの似合う色と好きな色は一致していましたか?
ここからは、各タイプに似合う春におすすめのファッションカラーを具体的に紹介します。
スプリング(春)タイプに似合う春色
スプリングタイプは、カラフルなコーディネートが得意です。年齢を問わず、若々しく軽やかな雰囲気のファッションを楽しみましょう。
コットンやリネンといったハリ感のある天然素材が得意なスプリングタイプ。2022年春夏トレンドカラーのオレンジやイエローは、スプリングタイプの得意な色です。ワンピースのように大きな面積に鮮やかなビタミンカラーを使っても服に着られた印象にはなりません。
スポーティーなコーデが似合うスプリングタイプは、パンツスタイルも得意です。
ボーダーはスプリングタイプの得意な柄です。明るめな色のボトムスで軽快な着こなしにすると、スプリングタイプの魅力が引き立ちます。
スプリングタイプに似合う赤は、トマトレッド。オレンジに近い赤を選びましょう。ピンクは、アプリコットやピーチが似合います。
スプリングタイプのベーシックカラーはベージュやアイボリー、ライトネイビーです。顔周りにくる色は、パーソナルカラーを意識して選ぶと良いでしょう。
サマー(夏)タイプに似合う春色
優しくエレガントなコーディネートが得意です。一見、地味なカラーも、サマータイプならソフトであか抜けた着こなしになって、おしゃれに見えます。
パステルカラーや柔らかな素材が得意なサマータイプ。2022年春夏トレンドのシアー素材は、オーガンジーやシフォンで取り入れるのがおすすめ。パステルブルーやライトグレーなどのカラーは、甘くならずサマータイプの大人の女性によく合います。
サマータイプのデニムのカラーは、ライトブルーやホワイトがおすすめです。ピンクは、パステルピンクやダスティ―なピンクが似合います。
ラベンターに近いピンクは、2022年春夏のトレンドカラーで、サマータイプに似合う色です。グレーもサマータイプが得意な色です。
サマータイプのベーシックカラーには、ネイビーやダークグレーがおすすめです。
光沢感のない素材が得意のサマータイプには、ガーゼ素材もよく合います。フリル使いもサマータイプにおすすめのディテールです。
オータム(秋)タイプに似合う春色
ちょっと控えめなくすんだ色で大人っぽく個性的に着こなすスタイルが得意です。落ち着いた色の着こなしも、オータムタイプならスタイリッシュに着こなせます。
ナチュラルとゴージャス、どちらのコーデも得意なオータムタイプ。2022年春夏のトレンドを意識するなら、オーバーサイズのアイテムでナチュラルなコーデにするのがおすすめです。
トレンドのイエローは、マスタードがオータムタイプにおすすめ。ボトムスは、トップスより明るい色のベージュにすると、軽やかで春のお出掛けにぴったりです。
グリーン系が得意なオータムタイプ。オリーブグリーンやカーキ―は、特におすすめ。ナチュラルとゴージャス、どちらのコーデにも使えるカラーです。
オータムタイプに似合う赤は、パプリカレッド。オレンジに近く、少し濃い赤を選びましょう。ピンクを選ぶなら、サーモンやコーラルが似合います。
温かみのある濃い紫「プラム」も、オータムタイプが得意な色です。
ブラウンはオータムタイプにとって便利なカラーです。インナーにすると、顔の近くに似合う色が入って、似合わせコーデが叶います。
ウィンター(冬)タイプに似合う春色
ウィンタータイプは、モノトーンのコーディネートが得意です。鮮やかな色をアクセントに使った着こなしも、シャープで似合います。
シックでスタイリッシュなコーデが得意なウィンタータイプ。純白×黒のスタンダードなコーデでも、地味な印象にならず華やかな印象を与えます。
無地が得意なウィンタータイプですが、大きな柄は似合います。トレンドのチェックは、柄も配色のコントラストもはっきりとした大きめを選びましょう。
パステルカラーよりも薄い、アイシーな色が得意です。トレンドのワントーンコーデは差し色を効かせて、コーデにメリハリをつけましょう。
ウィンタータイプの場合、グリーン系はエメラルドグリーンが得意です。
ピンクは青みのあるピンクを選びましょう。赤は、深みのある深紅やワイン系が得意です。
まとめ
パーソナルカラーは自分の色素をもとに診断をするので、一生変わらないとされています。「派手な色だから…」「若いころなら着たけれど…」と躊躇してしまう色も、パーソナルカラーなら自信をもって着られますよね。
今回ご紹介した自己診断の結果をもとに、自分に似合う色のおしゃれと春のファッションを楽しんでくださいね。
川島彩子
プロフィール
カラーコーディネーター/イメージコンサルタント
PlusColor代表
インポートブランドのショップスタッフ時、人それぞれに「似合う色」「デザイン」がある事を知り「色」と「ファッション」について専門的に学び独立。
現在は、カラーコーディネーター育成や、企業、地方自治体等が主催するファッションセミナーやショップスタッフへの研修を多数行い、受講者には、自分に似合いT・P・Oにあったアイテムを選べるようになった、と定評がある。